前口上
現在私が使用しているサーバにインストールされているdebianは、2.6.24-etchnhalf.1-486というカーネルでインストールされている。cpuがamd64のマシンで使った場合、メモリが900MB程しか認識されないという現象があった。そのマシンのカーネルをamd64用のものをインストールしてアップグレードをしようと試みたが、アップグレードして起動後の動作確認においてネットワーク関連などのハードウェアドライバの認識などが上手くいかなかった。仕方が無いので、こうなったら最初から、インストールディスクの作成からはじめようと思ってOSの再インストール作業をすることにした。また、この際だからHDDの容量も現在使用している80GBのものから1TBのものへ換装してからやることにする。
メモリが900MBほどしか認識されない現象の原因は、正直わからない。カーネルのメモリの設定では、
cdn-project:/# cat /boot/config-2.6.24-etchnhalf.1-486 | grep HIGH CONFIG_NOHIGHMEM=y # CONFIG_HIGHMEM4G is not set # CONFIG_HIGHMEM64G is not set
と、メモリを低容量で使うというような設定になっている。この設定がされたのがamd64のマシンだからなのかはわからない。同じインストール方法でintel製のcpuでインストールした場合には
cdn-project:/# cat /boot/config-2.6.24-etchnhalf.1-686 | grep HIGH CONFIG_HIGH_RES_TIMERS=y # CONFIG_NOHIGHMEM is not set CONFIG_HIGHMEM4G=y # CONFIG_HIGHMEM64G is not set CONFIG_HIGHMEM=y # CONFIG_HIGHPTE is not set # CONFIG_DEBUG_HIGHMEM is not set
という感じでHIGHMEM4Gが有効になっている。今気づいたが、カーネルの情報がamd64マシンは1-486となり、intelマシンは1-686となっている模様。これが何を意味するのかはちょっとよくわからない。とにかく、amd64で動かすマシンではメモリが900MBではまったく足らない状況に今なってしまっているため、とにかく速度が必要で、これをなんとか有効にして稼動させなければならないというのが、今の私の状況である。そのためにインストールCDの作成から再構築をしようとしている。
Debianをインストールしようとしているマシンについて
Debianをインストールしようとしているマシンは、Dell PowerEdge T105 という名前の無骨な筐体デザインのマシン。2008年の9月ごろにセールで購入。クアッドコアが載った値段が安いというだけのマシン。稼動音は意外に静かでサーバ用途で使うなら特に不満は無いという感じ。サイズは特に大きいというわけでもなく、サーバとしては手ごろな大きさ。安かったからもう一台購入しようかと思ったら、2009年2月現在では4~5万かかる模様。去年は2万以下だったんだけれど・・・。
このPowerEdge T105にはopteronという名前のcpuが搭載されている。このcpuはamd64ということでよいのだろうか?x64なら64bitで、x86なら32bit対応ということで合ってると思うが、ウィキペディアを見る限りでは64bitなのか32bitなのかよくわからない。amd64なのだから64bitである、ということで作業は進めていくことにする(いいんだろうか?)。
Debianを選択した理由
OSにDebianを選択した理由は、初心者にも扱いやすいらしいという理由で選択。他には情報がそれなりに多そうだという点も。それ以外は特に無くDebianでなければならないとかDebianが好きだとかいうものは無い。正直DebianとDebian以外のLinuxの違いもわからない。今ならubuntuという新しいLinuxもあるらしいが、前に使っていたのがDebianだったので次もまあDebianか、という感じ。新しいことを覚えるのがしんどいというのもある・・・。
cdイメージをダウンロードする。
http://www.jp.debian.org/CD/netinst/よりamd64用のdebianのcdイメージをダウンロードする。
debian-500-amd64-netinst.iso
安定版をダウンロードすることにした。サイズはおよそ140MB。
cdイメージをディスクに焼く
空のCD-Rを光学ドライブに挿入する。そして、DVD Decrypterを起動する。メニューのモードからISOを選択して、書き込みを選択する。そして、画面の入力元にあるフォルダアイコンをクリックして、先ほどダウンロードしたDebianのcdイメージファイルを選択する。そして、画面左下の書き込みボタンをクリックして書き込む。
書き込み中。およそ5~10分程度で完了した。出来上がったディスクにマジックでラベル面にDebianと書いてディスク作成は完了。
t105へdebian amd64をインストール
t105へ新品のHDDを装着する。容量は1TBのもの(WESTERN DIGITAL 3.5インチ内蔵HDD 1TB SATA WD10EADS
)を使うことにした。メモリは4GBを積んだ。初期状態では2GBのメモリが装着されていたが、そこにさらに2GBを追加した。初期のメモリは667Mhzの速度のメモリが装着されており、追加したメモリは800MHzの速度のメモリを装着した。速度が違っても別に関係なくbiosでは4GBが認識されていた。ただし、メモリのエラーが表示されるようになり、f1キーを押さないと先に進むことができなくなってしまった。
電源コードとlanケーブルを本体に繋ぎ、電源を入れる。そして先ほど作成したDebianのインストールcdを光学ドライブへ入れる。何かキーを押せばDebianのインストールが始まる。
グラフィカルインストールを選択してインストールを開始することにした。ウィザードに従って入力していくだけでインストール作業は進めることができるので特に変わったことはないが、その途中のネットワーク関係の設定はつまづくかと思っていたがあっさりと認識された。カーネルのアップグレードではどうやっても認識されなかったネットワークアダプタが、amd64用のインストールディスクを使ってインストールしたら何事もなかったようにlanにつながった。やはり初心者にはカーネルをアップグレードしてどうこうするというのは敷居が高かったのか。面倒でもamd64用のインストールディスクを作成してゼロからインストールするというのが確実で手っ取り早いということがわかった。(apt-getでカーネルアップグレードしてamd64を使おうとしたときは1日無駄にしてしまったうえに結局失敗したのに・・・)
インストール完了してログイン画面が表示されたところ。バージョンが5.0らしく以前よりもスタイリッシュになっている。
cpuとメモリチェック
Debianのamd64をインストールした理由は、cpuとメモリが以前のカーネルでは認識されなかったためにある。ちゃんと認識されているかチェックする。まずはcpuの情報から。
cdn-project:/# cat /proc/cpuinfo processor : 0 vendor_id : AuthenticAMD cpu family : 16 model : 2 model name : Quad-Core AMD Opteron(tm) Processor 1352 stepping : 3 cpu MHz : 1050.000 cache size : 512 KB physical id : 0 siblings : 4 core id : 0 cpu cores : 4 apicid : 0 initial apicid : 0 fpu : yes fpu_exception : yes cpuid level : 5 wp : yes flags : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ht syscall nx mmxext fxsr_opt pdpe1gb rdtscp lm 3dnowext 3dnow constant_tsc rep_good pni monitor cx16 popcnt lahf_lm cmp_legacy svm extapic cr8_legacy abm sse4a misalignsse 3dnowprefetch osvw ibs bogomips : 4222.12 TLB size : 1024 4K pages clflush size : 64 cache_alignment : 64 address sizes : 48 bits physical, 48 bits virtual power management: ts ttp tm stc 100mhzsteps hwpstate processor : 1 vendor_id : AuthenticAMD cpu family : 16 model : 2 model name : Quad-Core AMD Opteron(tm) Processor 1352 stepping : 3 cpu MHz : 2100.000 cache size : 512 KB physical id : 0 siblings : 4 core id : 1 cpu cores : 4 apicid : 1 initial apicid : 1 fpu : yes fpu_exception : yes cpuid level : 5 wp : yes flags : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ht syscall nx mmxext fxsr_opt pdpe1gb rdtscp lm 3dnowext 3dnow constant_tsc rep_good pni monitor cx16 popcnt lahf_lm cmp_legacy svm extapic cr8_legacy abm sse4a misalignsse 3dnowprefetch osvw ibs bogomips : 4219.72 TLB size : 1024 4K pages clflush size : 64 cache_alignment : 64 address sizes : 48 bits physical, 48 bits virtual power management: ts ttp tm stc 100mhzsteps hwpstate processor : 2 vendor_id : AuthenticAMD cpu family : 16 model : 2 model name : Quad-Core AMD Opteron(tm) Processor 1352 stepping : 3 cpu MHz : 1050.000 cache size : 512 KB physical id : 0 siblings : 4 core id : 2 cpu cores : 4 apicid : 2 initial apicid : 2 fpu : yes fpu_exception : yes cpuid level : 5 wp : yes flags : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ht syscall nx mmxext fxsr_opt pdpe1gb rdtscp lm 3dnowext 3dnow constant_tsc rep_good pni monitor cx16 popcnt lahf_lm cmp_legacy svm extapic cr8_legacy abm sse4a misalignsse 3dnowprefetch osvw ibs bogomips : 4219.58 TLB size : 1024 4K pages clflush size : 64 cache_alignment : 64 address sizes : 48 bits physical, 48 bits virtual power management: ts ttp tm stc 100mhzsteps hwpstate processor : 3 vendor_id : AuthenticAMD cpu family : 16 model : 2 model name : Quad-Core AMD Opteron(tm) Processor 1352 stepping : 3 cpu MHz : 1050.000 cache size : 512 KB physical id : 0 siblings : 4 core id : 3 cpu cores : 4 apicid : 3 initial apicid : 3 fpu : yes fpu_exception : yes cpuid level : 5 wp : yes flags : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ht syscall nx mmxext fxsr_opt pdpe1gb rdtscp lm 3dnowext 3dnow constant_tsc rep_good pni monitor cx16 popcnt lahf_lm cmp_legacy svm extapic cr8_legacy abm sse4a misalignsse 3dnowprefetch osvw ibs bogomips : 4219.56 TLB size : 1024 4K pages clflush size : 64 cache_alignment : 64 address sizes : 48 bits physical, 48 bits virtual power management: ts ttp tm stc 100mhzsteps hwpstate
Quad-Core という名称どおり4つのコア情報が表示される。次はメモリ。
cdn-project:/# cat /proc/meminfo MemTotal: 4063136 kB MemFree: 30388 kB Buffers: 10732 kB Cached: 3331928 kB SwapCached: 0 kB Active: 2774528 kB Inactive: 1107884 kB SwapTotal: 11904124 kB SwapFree: 11904052 kB Dirty: 171648 kB Writeback: 0 kB AnonPages: 539792 kB Mapped: 1068548 kB Slab: 107400 kB SReclaimable: 98520 kB SUnreclaim: 8880 kB PageTables: 12400 kB NFS_Unstable: 0 kB Bounce: 0 kB WritebackTmp: 0 kB CommitLimit: 13935692 kB Committed_AS: 1087096 kB VmallocTotal: 34359738367 kB VmallocUsed: 27672 kB VmallocChunk: 34359710515 kB HugePages_Total: 0 HugePages_Free: 0 HugePages_Rsvd: 0 HugePages_Surp: 0 Hugepagesize: 2048 kB
良し。cpuはクアッドコア、メモリは4GB、目的は達成することができた模様。