交差運転日記 |ver2.2(何日続くかわかりませんが…)


December 15, 2004

知名度+注目度+公共の利益=ニュースの大きさ

新聞やテレビのニュース番組で報じられるニュースの序列について考えてみた。その日に起こったニュースで、大きく採り上げられ注目されるニュースがあるのに対して、ダイジェスト形式で消化するように報道されるニュースがある。殺人事件よりも集団での強制わいせつ事件の方が、ニュースとしての注目度が大きいとする報道のされ方がある。注目されるニュースが注目されないニュースより優先される理由は何か、それを決める要素や大きさはどのような基準で誰によって決められるのか、、、…そんなどうでもいいことをつらつらと考えてみた。

先日、ある大学の野球部員数人が、電車で痴漢行為をして捕まったとニュース番組で報道された。この事件は、その日のニュース番組冒頭で大きく報道され、トップニュース扱いをされた。ただの痴漢でここまで大きく報道された(例えば加害者の氏名、年齢、顔写真、出身大学、在籍の部活動、出身高校、出身地域などを全国ネットに晒した上にCGで現場を再現した)のは何故か、この事件をニュースとして大きなものであると判断させたものは何か。

ニュースの大きさを決める基準として、知名度と注目度と公共の利益という3つの基準がニュースの大きさを決めるのではないだろうか、とはじめに私は思っていたのだけれども。知名度については、例えば有名人が罪を犯した場合には、そのニュースが大きいと判断されるということは容易にあるだろう。注目度については、最近で言えば韓国の俳優が来日したということなど、流行の現象や類似する事象が連続した場合、注目を集めている事として大きく報道される。公共の利益については明確な判断はできないが、例えばオレオレ詐欺のニュースを報道することによって、視聴者はそれに備えることができ、犯行をしようとする者を抑制することなどの効果が期待できる。

さて、さきほどの大学生の電車での痴漢行為があれほど大きく取り上げられた理由について探ってみる。まず知名度については、彼らは普通の大学生ではなくて、全国大会の試合で優勝するほどの名門野球部に在籍しており、その点で知名度があったということになる。テレビでのインタビューや雑誌メディアに登場したことがあったとも報道されていた。次に注目度については、この事件の数日前に同じような集団でのわいせつ事件が起こったばかりだったこと、犯行の手口が特異で悪質だったこと、刑法に集団での猥褻行為を罰する規定が新設されたばかりだったことなどにより、多少の注目度があると判断されたのではないだろうか。最後に公共の利益について。このケースでは、これを報道することでどのようにして公共の利益に貢献できるかという点が考慮される。端的に言って、報道により痴漢行為をしようとする者が減るかどうかということ。電車で痴漢行為をして捕まると、性犯罪者のレッテルを貼られ、全国ネットのメディアで広く報道される。そのことを視聴者に強く印象付けることで、今後は痴漢行為が大きく減るだろうと予想できる。以上のことから、ただの大学生の痴漢行為がニュースとして大きく扱われることとなった。

知名度、注目度、公共の利益、この3つの要素によってニュースの大きさは決まり、同時にそれは視聴率や購読部数の増減に深く関係する要素でもあり、報道機関がニュースというものに序列をつける場合にはそれらの基準をもとに決定する。メディアによっては専門分野に特化したものがあるが、その場合によっても同様で、対象とされる受け手に左右されることなく、基本的には3つの要素の比較衡量によってニュースの序列や価値、優先度などは決定されることになる。

…とは書いてみたが、以上の事柄はほとんど私の個人的な空想と願望を述べただけで、実際のところはよくわからない。案外、プロデューサの気分でそういうものは決まってしまったりすることもあるかも、と書いてて思ったり。何のことだかわからないままだけど、この辺でこの駄文終わり。ところで、この大学生による集団わいせつの事件、たまたま20歳になったばかりの成人の犯行だったためこれほど過熱したが、これが未成年による犯行だったとしたら、報道の仕方にどれくらい違いがでるのかちょっと興味深い。他にネタがなかったとはいえ、あの報道はちょっとやりすぎという気がしないでもないが。

July 23, 2004

謝罪の必要性3

例えば自転車の窃盗。比較的ポピュラーで日本全国どこでも普遍的に存在している犯罪だと思われる。自転車には車体番号というものが一台に必ず一つ付いており、購入店によっては有料で別途防犯登録を行うよう勧める場合がある。自分の所有する自転車がもし盗難に遭った場合には、その車体番号と防犯登録を記録したものを持って警察へ被害届けを出しに行くことになる。仮にこの被害者をAさんとしよう。

Aさんはバイトへ出勤するために自転車を利用して通勤していた。バイト先はバスや電車で通勤するほどの距離ではないが徒歩で行くには少し遠く、自転車での通勤が一番だった。Aさんがバイトに行かなければならないある日、自転車置き場に停めてあったはずのAさんの自転車が忽然と無くなっていた。盗難に遭ってしまったのだ。自転車での通勤に要する時間はバイトの出勤時間に間に合うようにいつもギリギリで家を出ていたので、この日は遅刻をすることを余儀なくされた。電話でバイト先へ連絡を入れて遅れる旨を伝え、とりあえず今日のところは徒歩で通勤することとする。そして翌日、近くの交番へ自転車盗難の被害届けを。およそ2?3時間くらい状況の説明と被害届の受理に費やすことになった。被害届けを出したからといって盗まれた自転車がすぐに返ってくるわけでは勿論ない、が、かといっていつ返ってくるともわからないのでその間徒歩で通勤を続けるわけにもいかない。しょうがないのでAさんは新しい自転車を購入する羽目になってしまった。そして半年ぐらい経過した後、警察から盗難に遭っていた自転車が見つかったという連絡が入った。Aさんはすっかり忘れていたため、もう自転車のことはどうでもよくなっていたが、見つかった以上は取りに行かないわけにはいかない。警察署と交番を行き来してようやく自分の自転車を受け取ることができたが、そこにはボロボロの自転車が・・・。もう自分がかつて所有していたものとはとても思えないくらい変わり果てた姿に。変わり果てた姿の自転車であっても、一応返ってきたのでこの事件は一件落着。ま、何はともあれ返ってきたことによって自転車は2台となった。しょうがないので古い方の自転車は友人に無料で譲ることにした。そして数日後、Aさんがバイトに行かなければならない日、自転車置き場に停めてあったはずのAさんの自転車が忽然と無くなっていた。盗難に遭ってしまったのだ。(以下略

これが3回繰り返された時にはさすがのAさんもキレそうになりました。自転車泥棒なんていうのはどこにでもある、ささいなことかもしれないです。でも被害者にとってはかなりの迷惑を被ることになります。物質的・時間的・精神的損失などなど。加害者からゴメンナサイの一言くらい謝罪してもらわないと気が済まねぇよ、とAさんは思ったかもしれないです。まあ、昔の話です、昔の。(泣)

July 05, 2004

詐欺は知能犯2

第246条
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2.前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。


例えばの話ですよ。どこかのネットオークションでAさんが自分の持っているパソコンを出品したとする。同じくそのオークションを利用するBさんがその商品を欲しいと思い、その時点での最高額である15万円で入札したとする。その後それ以降は高値の入札が無くてBさんが落札者と決定する。あとはメールで連絡を取り合ってBさんは落札額の15万円をAさんの口座に振り込む。最後にBさんは商品を受け取って取り引きは終了となる。が、お金を振り込んだけれど商品が一向に送られて来ない。1週間、2週間・・・。不安に思ったBさんはAさんへメールで商品の到着日について教えてくれるよう連絡してみた。でも、Aさんからは連絡は来ない。しょうがないのでBさんはAさんへ電話をかけてみることにする。しかし、呼び出し音は鳴るもののAさんは電話に出ない。さらに不安になったBさんはAさんの住所が実在するかどうかネットで調べたところ、どうやら実在するようだ。ここまででオークション終了から1か月が経過した。

実際にオークション詐欺というものがどういう経過で発覚するのかはわからないのですけども、上記でのやりとりではまだ詐欺とは言えないかな?詐欺かどうかは、まだ判断できないという状態かと。もしかしたらAさんが事故などに遭って商品の発送ができないのかもしれない。またはメールとか電話での連絡に出ないのはタイミングが悪くて気付かなかった・出れなかったのかもしれない。いやそもそもオークション終了後にすぐ送るという取り決めがなかったのであえて送らないのかもしれない。何が何だかわからないが、この時点ではまだBさんを欺いたという事実は、無い。(入金後すぐに発送するとか事前にAさんが知らせていれば別。そしてAさんの手もとに出品した商品がなければまた別。)

例えばの例えばの話。もしAさんが半年後に商品をBさんに送ったとしたらどうか。オークション取り引きは出品者と落札者のお互い紳士的に取り引きして速やかに終了するという認識があるけれど、Aさんにその気がなかったらどうなるか。はじめから半年後に送るつもりだったとしたらどうなるか。Bさんとしてはそんなの我慢できるわけがない、が、早く送るとも商品画面には記載されてなかったとしたらどうか。いやいや15万円を半年間借りたと言うことになるわけで金融機関で借りると利子が発生するじゃないか?それは詐欺では無いし、窃盗でもない。(利益窃盗は処罰されないということになっている)

詐欺か詐欺ではないかという見極めがちと難しいな・・・。実際のところはどうなんでしょ。(あ、あくまで刑法上の話。民事での話はここでは無しということで)

June 28, 2004

詐欺は知能犯

架空口座をHPで販売 全国初の摘発

そうか架空口座か。単純すぎて気付かなかった。オレオレ詐欺とかオークション詐欺とか債権回収詐欺とかどうしてそんな詐欺が成立するのか疑問だったけど、やっとわかった。架空人物の名義で作った口座を売買するというルートが、あったのね。

例えばオークション詐欺の場合。idが架空なら住所も架空、携帯番号も架空で口座も架空で何もかも架空づくしでやられたら、そりゃ捕まえるのはかなり困難だよなぁ。挙げ句にその犯人が外人だったりするともうホントにお手上げか。ip抑えたところでネットカフェでも利用されてウェブメール使われたら意味が無いし。いやまいった。よくできてる。(しかし、架空口座でググったら堂々と口座を販売してるサイトが見つかるんだけど。大胆というかなんというか・・・。)

多分、架空口座さえなければこの手の犯罪はほとんど無くなるということでファイナルアンサー。どうすれば架空口座を撲滅することができるかというと、・・・ちょっと思いつかん。うーんと、こんなのはどうだろう。全ての銀行で一か月に一度くらいの割合で口座開設の本人が運転免許みたいに更新をしなければならないというシステムを作る。・・・だめだな。面倒すぎて非現実的すぎる。じゃあ、こういうのはどうだろうか。カード会社のように本人への電話確認のようなことを定期的に・・・あまり意味がないか。

こういう詐欺はあらかじめ存在を知ってさえいればなんてことないんだけど、知らなかったり極度の心配性だったりお年寄りまたは未成年だったりして、引っかかってしまう人がいるんだろうなぁ。騙された人は全然悪くなくても、騙されてしまったら元も子もないというやつか。そうならないように日頃から積極的に情報を仕入れましょうねというお話でした。(自戒を込めて)

June 21, 2004

飲んでいたら、乗らせるな

飲酒運転・飲酒事故の厳罰化へ 2つの法改正!

免許の更新の時に受ける講習や新聞などで何度が耳にしたことはあったけど詳しいところまでは知らなかった。大体ほとんどが厳罰化されたということか。(遅すぎ)

例えば、飲酒運転で事故を起こして人を死亡させた場合には、一年以上十五年以下の懲役と変更に。・・・緩いな。どうせ引き上げるなら、死刑又は無期懲役まで上限を引きあげるべきではないかな。意味合い的に飲酒運転で人を死亡させてしまうのと殺人とではそんなに変わるものでもないだろう。酒飲んだ状態で運転することの危険性はわかりきってる。ましてやトラックとかダンプカーなど大型の乗り物の場合のことを考慮すると放火並の量刑が下っても文句言えんだろう。

・・・ただ、飲酒運転しなければいいだけの話なんだけどな。

何か車の装置で事故防止の発明がされれば・・・。例えば、車のハンドルに仕組まれたセンサーで運転者のてのひらから健康状態を把握し、体温や血中のアルコール度を測定、異常が認められた場合にはエンジンがかからないように自動で識別・・・・・・手袋していたら無理か。ま、何かそのうち発明されるだろ。

June 17, 2004

before into the prison

犯罪の原因については貧困・失業・家庭・学業不振など典型的なもので説明十分だと思っていて、生物学的・遺伝的にその人が備わった性質により犯罪が起こるなどバカバカしいと思っていたのだけれど、そうとも言えないのか。

環境が原因となりうる犯罪も多いが、それは2次的なものにすぎない。人間の行動は本人でさえ理解できない行動に出るといったことは往々にして起こりうる。欲しいから盗った、ムカついたから殴った、ヤリたいから犯った、などなど。そんなものに理由などはない。そこにあるのは人間の本能的な、理由や理屈などでは到底説明することができない、原始的なところからやってくる強い衝動。大抵は規範意識が働きそれらの欲求や衝動は抑えられる。しかし、それが抑えれずに逸脱する者もいる。つまり、人による。

傾向や性質や統計や占いや・・・そういうもので犯罪の原因を調べることはできない。原因そのものが無い場合さえもある。とはいえ犯罪者となる人間があらかじめ遺伝子で予定されているという生来的犯罪者説にはさすがにまだ抵抗がある。けれど、現実を見回すとテレビや新聞で流れてくる事件などでは、部分的であるにせよその説がそれほど適当なことを言っているわけでもないんじゃないか、と思った今日このごろ(謎

June 16, 2004

in the prison5

刑務所内での受刑者の一日のタイムテーブル。施設により若干の違いがあり、また、下記表については3次・4次情報であるため正確性は乏しいです。参考程度に。

日本
米国
行動
時間
備考
行動
時間
備考
起床 6:50-7:00   起床・自由 6:30頃 仕事による
洗面・清掃 6:50-7:05 決まってない場合もある。 洗面・清掃・ベッドメイク 自由 週一回インスペクション(清掃点検)がある所もある。
朝の点呼 7:05-7:10   朝の点呼 なし  
朝食 7:10-7:35   朝食 7:00-7:30頃 仕事の開始時間による。この時に昼食も渡される。よって、行かないと昼食なし
出房 7:35-7:50   出房 8:00  
検身 7:50-8:00   仕事開始 様々 勤務形態は23:00-7:00/8:00-15:00/15:00-23:00の3種類。一日8時間が基本。昼食時間は無く、作業中に交代で食べる。
作業開始 8:00   点呼 16:00  
休憩 9:45-10:00   自由時間 16:00-18:00  
作業再開 10:00   夕食 17:30-19:00 施設・仕事による
昼食 12:00-12:40 運動や入浴がある場合は20分 自由時間 19:00-22:00 野外で自由に運動などができる
作業再開 12:40   点呼 22:00  
作業終了 16:30-16:45   消灯 22:00

 

検身 16:45-17:15   就眠 22:00

消灯後、自分でスタンドを付けて起きていてもいい。

閉房点検 17:15-17:25        
夕食 17:20-17:55        
居房清掃 17:55-18:00 決まってない      
就眠 18:00-21:00 起きていて読書などをしても良い      
自由時間          
消灯 21:00        

再犯防止のために刑務所では何をしているかというと、特にそういうものはないみたい。社会復帰を目指すこと、ルールを守って生活することに重きを置いてるのかな。または私が調べきれてないだけかもしれない。厳しい生活を覚えることで抑止力のようなものは働く、か。

June 15, 2004

out of prison

これで最後といってまた続けるのは単に面白いネタが思い浮かばなかったから。私の日常なんか記したところで(ry
というわけでまた刑務所ネタ。

再犯率というものがあります。これは更生したはずの犯罪者が再び犯罪に手を染める率を指す(という解釈でいいと思う)。同じ過ちを犯さないように、罪を償うために、矯正・更生する機会を犯罪者に与える場所が刑務所というところのはずですが、再犯するということはそれができなかったということになるわけで。

傾向として、刑務所に入ると、自信がつくと言われてます。厳しい環境で徹底的に規則や規律に縛られ続ける生活を送らされるわけで、それを経験することにより自信がつき、そこから解放されることで恐いものがなくなるという感覚を得る。そしてリバウンドすると。短絡的に考えるならばだけれども。私の個人的な経験では、小学校や中学校の時に暴れ回って少年院に送られた少年は、少年院から出てきたらさらに凶悪に暴れ回るようになったと記憶してますが。少年院の職員の方に小一時間問い詰めたい感じでした。その時の私が思っていたことは、「少しの間だけ彼が暴れるのを先送りするだけなんだな。帰ってきたらまた暴れると。こわっ。」という感じで、教育とか更生とか矯正とかいう機能があるのは知らなかったんですけども。

再犯防止のために刑務所内でどんなことをしているかというと、・・・続く(ネタが見つかれば)。

June 06, 2004

in the prison4

あんまり刑務所ネタを追いかけるのもアレなのでこれで最後に。今回も、映画「刑務所の中」のネタばれを激しく含むので、まだ映画を見ていない方はこれ以上は読まないほうがいいです。お願いします。

・雑誌にあるクロスワードパズルをやると懲罰房行き

映画「刑務所の中」のワンシーンにそういうケースがあった。パッと見では何が問題なのかよくわからない。またその後の会話で、「ノートに書き写してやる分にはお咎め無し」ということを言っていた。つまり、クロスワードパズルをやることが問題なのではなくて、雑誌や本に書き込むという行為がここでは問題とされているのではないだろうか。雑誌に書き込む行為とノートに書き込む行為の違いは、刑務官のチェックが入るか入らないか(チェックが入り易いか易くないか)、ということになるのだろうか。実際に刑務所ではどうなのかわからないが、雑誌や本に書き込むという行為が全面的に禁止されているというのなら納得できる。何故雑誌や本に書き込むことが駄目なのか?刑務官がチェックを見落とす・書き込みと気付かない可能性があるから。何故ノートに書き込むのならいいのか?毎日頻繁に持ち物検査でチェックされているから。

で、仮に刑務官に気付かれないように本に書き込んだとして、それで受刑者に何ができるというのだ?それで刑務官にとって何か困ることがあるというのか?映画のシーンを例にするなら受刑者同士で連絡を取り合ったりする可能性がある。また、刑務所内の情報を書き込むとかした場合に何らかの時にそれが外部へ流出・受刑者間で情報共有ということになるかもしれない。

だから、それができたとして、何が、どうなるというのだ?

受刑者が、何かを企むことができる、またはそのきっかけとなる。刑務官の受刑者に対する基本スタンスは予防。受刑者が自主的に自ら考えて何かをするというものは一切許されない。受刑者同士で協力などもってのほか。何か善からぬ事を考える・企てるだけでも駄目。余談だが、映画を通して見た限りでは、刑務官を前にした受刑者が、受刑者同士で何かを協力したり助け合ったりして作業等をするという描写は無かった。あくまでも映画を見る限りにおいてだが・・・。

受刑者は刑務所内に於いては、身体のみならず精神の自由さえも奪われる。タモリさん、こ(ry

June 05, 2004

in the prison3

刑務所作業製品のご案内

いつの間に刑務所は職業訓練所になったのだろうか。受刑者が作業で作った物はどこへ行くのか?と、疑問に思っていたのだけれどここまですごいことになってるとは思わなかった。もうすごい数のラインナップです。ちょっとしたオンライン通販を見てるような気にもなってきます。「ええー、うっそー。マジで?これマジで受刑者が作ってるの?ていうか刑務所に入ったらこんなの作れるようになるわけ?いいなーいいなー。俺も入りてぇよ」とバカな考えを起こしそうになるぐらいすごいです。

それにしても刑務作業品の販売というかこれは、営業?営業ですか?刑務所が、刑務官が営業活動してるのですか?刑務官が飛び込みで企業に自社製品を売り込みに?マジっすか。

刑務所運営の予算については全て税金によって賄われていると思っていたんですけど、国の財政事情も厳しいのか、作業で作った物を有効利用しようとしたのか、真相はわかりませんがとりあえずかなり本気で営業活動に力を入れているなと思いました。時代に合わせた幅広いニーズに柔軟に対応、さすがです。

刑務作業のご案内

June 04, 2004

in the prison2

行刑累進処遇令

映画「刑務所の中」のネタばれを激しく含むので、まだ映画を見ていない方はこれ以上は読まないほうがいいです。お願いします。

「刑務所の中」という映画のワンシーンで、受刑者が映画を見るというシーンがある。普通に見るなら「ああ、そういうこともあるんだ」程度に流すところだけど、ちょっと気になることがあった。何故一部の受刑者のみに映画の視聴が許されているのだ?ということ。その場面では映画を見ることができない受刑者もいた。ちょっと私の記憶が定かではないけれど、確か受刑者に対して「2級」という表現を使っていたような気がする。受刑者には階級というものが存在していたんだ・・・。

その受刑者の階級を定めたものが行刑累進処遇令という法令なのだそうだ。行刑累進処遇令をざっと読んでみたところ、入所時は4級から始まり刑務所内での行いによって1級まで漸次昇級していくシステムの模様。級が上がることによって刑務所内での待遇がよくなっていくとのこと(なんか変だが・・・)。受刑者は刑務所内で色々と制限を余儀なくされているけど、それが昇級していくことによって緩和されるという解釈でいいと思う(多分)。調べたところでは具体的に手紙や面会の回数、食事の量等が増えたりするとのこと。上記の映画を視聴することができるというのもおそらくこの階級で上級の者にのみ許されているのではないだろうか。

ここでまた疑問。何故受刑者に階級が必要なのか?それも法令で定めてまで。第一条では、

第一条  本令ハ受刑者ノ改悛ヲ促シ其ノ発奮努力ノ程度ニ従ヒテ処遇ヲ緩和シ受刑者ヲシテ漸次社会生活ニ適応セシムルヲ以テ其ノ目的トス

とある。邪推するならこれは別に階級を用いなくても努力させて社会生活に適応させるように促進することは実現できるはず。だったら何故階級が必要なのか?やはり、刑務所内での規律・秩序維持のためなのだろうなぁ。階級が上がることで受刑者には得をする・有利になると思わせる→そのためには刑務所内でおとなしく従順に服役しなければならない→そうすれば刑務官に認められ昇級することができる→映画を見ることができる。この刑務所内での階級は受刑者に対して刑務官に逆らわないようにする土台としての役目がある。おそらくだけれど、受刑者の昇級・降級を判断するのは刑務官の主観によって左右されるのではないだろうか・・・。(刑務所にはまだ入ったことないのでちょっとわからない)

刑務所で収容されている受刑者には階級がある。タモリさん、これってトリビアに(ry

May 31, 2004

in the prison

刑務所の中

漫画を原作にして映画化というパターン。漫画の方はちょこっと見たことがあるけど、かなり細かいタッチで描写されていたように記憶している。あ、ネタバレを含むのでまだ見てない人はこれ以上は読まないほういいです。これから見ようとするのに余計な先入観を持たなくて済むため。

さて。映画を見た私の感想は、んー、まあ、大体そんな感じなのだろうな、と。というよりもっと厳しいのを想像してたんだけど。さすがに映画化するにあたってあんまりにも過激にはできなかったのか、実際にあの通りなのか、わからない。わからないけど、もっと余裕がないはずだと思う。受刑者じゃなくて刑務官の方が。基本的に刑務所では少数の刑務官が多数の受刑者を監視するというシステムになるはず。そこでは上下関係の、刑務官>受刑者という構図は絶対に崩してはならない。そこに隙があっても駄目。少数で多数を管理するには絶対の力で押さえ付けて規律を維持していくことになる。例え新人であったとしても刑務官は受刑者にナメられてはいけない。刑務官に対して受刑者が恐れを抱かなかったら刑務所内での規律はめちゃくちゃになり、コントロールができなくなり刑務所として機能しなくなる。それゆえに刑務官は刑務官の権力を誇示しなければならず、それに必死にならなければならない。以前、名古屋刑務所での刑務官の受刑者に対する非人道的な処置がニュースで流れたけれど、それも権力を維持するためにエスカレートしていった結果として受刑者への虐待が日常化していったのではないかなと。いや、・・・わからない。(あー、ニュース詳しく見とくんだった・・・)

えっと、映画の感想の話だった。そうだそうだ。ちょっと意外だったのはお金の話がでてきたこと。受刑者は一月に大体3000円?4000円ぐらいの作業報賞金を貰えるとされているけど、お金を刑務所内で使うという概念があるのは知らなかった。日用品とかは支給されるものばかりと思っていたので、?がいくらとかいう話がでてきたときには驚き。へぇー。どのようにしてお金をやりとりするのかとか、女性の受刑者の場合はどのような感じになるのかとか、受刑者が作業で作ったものはどこへ行くのかとか、とか、とか・・・。素朴な疑問はたくさんあるけど、細かいとこまでは描写されていない。

いや、だから映画の感想だ。んー、いろいろなことがわかったので面白かったです(普通)。そういえばちらっと椎名桔平が出てた。

May 21, 2004

一応、多数決は有力

裁判員法成立、09年までに運用始まる/YOMIURI ON-LINE

対象事件は重大な殺人事件や傷害致死等に採用されるとのこと。民事訴訟にも裁判員法が使えるようになるといいと思うけれども。たとえば芸術関係の訴訟の場合とか。絵画などを判断する場合にそれが猥褻か猥褻ではないかや、音楽などを判断する場合にそれがパクリかパクリではないかなどはどうしても多数の意見がないと判断できないかと。絵画や音楽の専門的な意見までは求めないけれど、一般的な感覚・常識を。全ての裁判官に芸術の専門性があるとは限らない。

May 20, 2004

謝罪の必要性2

犯罪者にとって必要な事
犯罪者にとっては自己の負う責任を果たす必要があります。犯罪者が責任を果たすとは、自己の犯罪行為の被害者にもたらす結果を理解し、犯罪者自身が自主的判断に基づき、具体的行動によって損害を回復することです。また、犯罪者は犯罪の非を認め、責任を認めることが必要で、それにより被害者にとって必要なことの充足につながり、赦しも可能となります(現代刑事司法は法的効果(刑罰)により責任をとらせ、それは本来的な連結関係がないため上記のような自主的な責任を果たしたとはいえない)。

無感情で無機的に淡々と・・・では解決できない。無色なものではなく血の通った人と人との関係である以上間接的にシステムとか形式に乗っ取るだけでは犯罪者と被害者が和解へとは行かない。いつまでも双方の心の中に残り続けることになる。双方にとっても不幸になる。

ではどうすればいいか。被害者?犯罪者?仲介/和解モデルというのがあるのですが、あまり考えがまとまらないので、またそのモデルを引用・説明するのもあまり意味がないので中途半端ですがこの話はここまでにしときます。

続く(かもしれない)。

May 18, 2004

謝罪の必要性

犯罪被害者にとって必要な事
犯罪の被害者が危機的な体験を克服し、犯罪に対する敵意、恐怖感をなくすためには以下の諸点が充足される必要があります。
1.損害の回復(物質的損害)
2.情報(事件の全体像)
3.感情表出すること(自己の怒り、恐怖、憎悪など)
4.自律生活力の回復
5.被害者の正当性の確認
6.犯罪者に対する赦し(多くの場合、犯罪者の誠意によってなされる)

6番目の赦しについて。許しではなくて、赦し。許すという言葉は?を許可するとか具体的にどうこうするというニュアンスがあるように私は思うのだけれども、それに対して赦しとはどういうニュアンスがあるのか。言葉で説明することが難しいけれど、抽象的でどこか精神的にどうこうするというような・・・被害者または犯罪者に対する者の意識下で形成されるものというか。

これは犯罪被害者にとって大事なことであるけれど、法律の運用や刑事司法システムというものに馴染まない(とされる)。何故犯罪者は犯罪被害者に謝罪しなければならないのか?何故犯罪者は被害者に赦してもらわなければならないのか?刑法によって裁かれ懲役または禁錮・罰金と償った。民事的な手続きによっても損害賠償の責任を果たした。それでも犯罪者は犯罪被害者には謝罪しなければならないか?

犯罪者が犯罪被害者に謝罪をしないとどうなるかというと、多分どうにもならない。警察や検察、弁護士、裁判官等によって機械的に手続きを踏み事件は処理される。そこに犯罪者が被害者に対して謝罪をして赦してもらわなければならない、という手続きはない。被害者にとっては犯罪者を赦すことができない限り事件を解決することはできない。

えっと、何の話だったっけ?疲れたのでここまで。続く(のか?)


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